畳の基本構造

畳表・畳床・畳縁・畳縁下紙・縫着糸で成り立つ


畳表

藺草または七島藺(しちとうい)の茎を乾燥させて織ったござで、様々な織り方がある。藺草を緯糸(よこいと)、麻糸か綿糸を経糸(たていと)にして織り上げるが、ほとんどは一目の中に経糸を2本ずつ織り込んだ諸目表(もろめおもて)と言われる織り方である。縁無し畳には、一目に経糸を1本ずつ織り込んだ目積表(めせきおもて)という織り方のものが利用される。

年月が経つと擦り切れるため、業界団体などは3年から5年に1度を目安に畳からはがしてひっくり返したり(裏返し)、新たな物に張り替える(表替え)ことを勧めている。

畳床

畳の標準規格の厚さ5cm程度(標準的には5.5cm)である。

近年、薄い畳が流行しているが、標準規格から寸法が違うと別途追加料金が発生する場合がある。

 

・畳床の種類

「藁床」:これぞ日本の畳床。乾燥させた稲藁を強く圧縮して縫い止めたタイプ

 

「藁サンド」:発泡ポリスチレンの板を藁で挟んだタイプ

 

「建材畳床」:木材のチップを圧縮成形したインシュレーションボードや発泡スチロールを単板あるいは積層させたタイプ、踏み心地や通気性では藁床に及ばないと言われているが、安価で軽く、階下への防音性能に優れる。

 

藁床は、近年では材料の入手が困難である。

また、製造が難しいことなどの理由から新素材が利用される場合が多い。


畳縁

一般的に畳床を畳表で包むとき、長手方向には畳表を巻き付けて裏側で畳床に縫い付ける(この側面部を框(かまち)という)が、横方向は畳床の幅に合わせて畳表を切り揃えてしまう。切り放しのままでは畳表が固定されないので、畳縁で切り口を隠すと同時に畳床に縫い付けて止める。

畳縁下紙

畳縁の補強材としての役目がある、一般的には、全く知られていないが重要な役割を担っている。

縫着糸

近年、手縫いで畳を仕上げることが少ない。けれど機械化が進んだとしても糸がないと畳はほぼ製作できない。手縫いの糸と機械の糸は違うが必須のアイテムだ。



畳の歴史は知れば知るほど面白い